「こども誰でも通園制度」って何?
みなさん、政府が「親の就労にかかわらずすべての子どもの育ちを応援する」との看板を掲げ、2026年度から全国で実施予定の「こども誰でも通園制度」についてご存じでしょうか。その中身は、親が就労しておらず保育所などに通っていない生後6か月から2歳の子どもを対象に、当面は月に10時間までの利用枠の中で、空きがあれば時間単位で住んでいる自治体以外の保育所にも預けることができるという制度です。
政府は「家庭とは異なる経験の中で成長できる機会を保障する」「在宅で子育てする保護者の孤立感や不安の解消につながる」と意義を強調し喧伝していますが実際は…。
子どもの安全・安心は軽視され、自治体の「保育責任」は後退する
「こども誰でも通園制度」について保育現場からは「乳幼児を事前の面談なしに直前での受け入れが可能であり、独立した専用室もなく在園児と合同での形態も認められていることから日常的な保育の質の担保が難しくなる」「アレルギー対応が不安」「慣れない環境に置かれる子どものストレスが心配」など、さまざまな声が上がっています。とりわけ保育中の重大事故の30%は預けはじめ1週間に、50%は1カ月以内に集中していることから、子どもの健康や安全上への重大なリスクが懸念されています。
また児童福祉法には保育実施責任が明記され自治体が保育責任を担うこととされています。しかし本制度の大きな特徴としては、利用者(保護者)と事業者との「直接契約」の制度となり、市町村の「保育」に対する責任は大きく後退し、問題があってもその解決は事業者と利用者の責任になってしまうという重大な問題が専門家から指摘されています。
「保育」や「子育て支援」に企業の利益追求はなじまない
「こども誰でも通園制度」は、子どもや現場の保育士の目線からつくられた制度ではなく、営利を主目的とした事業者が参入しやすい制度にする狙いがあります。
また小平市の場合、「隠れ待機児童」が172人(2025年度)もおり、「きょうだい」で別々の保育園への入園になってしまったというケースも多く発生しています。市内の保育者のニーズにもこたえることができていない現状の小平市に、「こども誰でも通園制度」を実施することはなじみません。そもそも国が本気で、保育現場の人手不足の解消や、諸外国と比較しても低い日本の保育基準を改善することを優先するべきではないでしょうか。
6月5日(木)13時過ぎより、私の一般質問で「誰でも通園制度」について取り上げます。興味のある方はぜひ市議会の傍聴をよろしくお願いいたします!
鈴木だいち